なかなか言いたいことが言えない人、ケンカをして仲直りしたい人、その思いをお稲荷様にうち明けてみませんか。かつて東海道島田宿には役所である「陣屋」がありました。そこに祀られたお稲荷様は、江戸時代から今日まで、町の人々に“風刺(悪口)稲荷”として愛されてきました。腹をわって話をすれば、きっとお稲荷様が縁を深めてくれます。
大 賞・1点 5万円
準大賞・1点 3万円
島田市長賞・1点 2万円
入 賞・4点 1万円
島田賞・1点 1万円
(島田市在住の方対象)
高校生審査員賞
1点 5千円分図書カード
(一般作品対象)
スクール大賞
1点 5千円分図書カード

(小・中・高生対象)
スクール賞
4点 3千円分図書カード

(小・中・高生対象)

第16回「愛するあなたへの悪口コンテスト」入賞作品
  
■審査員
審査員長 村松友視 氏(直木賞作家)


■審査委員長 総評
 今回は、不思議な充実感をおぼえる審査会となった。これは、賞に値する評価を与えたい候補作品が多かったこと、それに解説の仕方が何種類もあるような深みのある作品が目立ったせいではなかったかと思う。面白さからいえば断トツのインパクトをもつ、高校生審査員賞の「オレの後 トイレで海女に なる娘」が大賞となってもおかしくなかったが、面白さがそのものズバリで、複雑な味がまぶされている大人びた作品にくらべると作品の奥からにじみ出る味わいがいまひとつ欠けていると感じてしまい、大賞にはいたらなかった。このような審査の結果は、おそらく長くつづいているこの「愛するあなたへの悪口コンテスト」の応募作品群が、ここにきてぐんと成熟度をましてきたことの証ではなかろうか。
 そんな流れの中で、第2回の準大賞作であった、高齢の夫の渋い秀作であり話題作でありもっとも大人びた呟やきを表現した「理想とは ちよっと違うが 妻である」のラインにならぶセンスの「無条件降伏の国には強い女が育つ」という、幾通りもの味わいをもふくむ高齢者らしい作品が、大賞にいたった。この作品がなぜトップにくるかについてはいささかの説明が必要と思い、選評の中でもくどくどと書き記したのだが、ピンとくる人にとっては、こんな説明も不要な作品であることにまちがいはない。戦後に生きたニッポンの男のつまり現在は後期高齢となっている男性の心の中に沈んでいるこだわりやわだかまりを渋くえぐり出した、スケールの大きさを感じさせられる作品だった。つまり、滑稽感や憂鬱感の厚味において、これが群を抜いていたという評価による受賞だったのである。

 また、〝悪口〟をめぐる登場人物たちについての、年齢も男女の別も明かされぬ状態での審査会の場では、誰が誰に対しての、あるいは何に対しての〝愛〟と〝悪口〟なのかが解りにくい作品がかなりあった。そこを明らかにした作品に仕立てあげるべきか、この関係があいまいなままでも説得力は十分なのか‥‥そのあたりの判断を迫る作品が多かったというのが、審査する立場からの私自身の全体的な実感だった。
 さらに、穏やかでほほえましい読みごたえとともにうなずかされる、迫力ある作品というより滋味を感じさせる作品が目についたのも今回の特徴だった。これは、この賞が長くつづいたあげくの収穫あるいは成長の結果という気がした。この種の作品がかもしだす野暮におちいらぬ含蓄もまた、この賞の求める魅力的な領域であり、それはやはり〝愛〟をふくむことを前提とするこの賞のルールがもたらした作品の魅力にちがいない。
 そして、このコンテストの審査員として、島田市の高校生二人に参加してもらっているのだが、その起用の成果がここにきてあざやかにあらわれてきたという感概もあった。審査の場では、審査員の大人たちの意見を静かに拝聴していた感じの二人の男女高校生が、その直後採点の場面ではきわめてきびしくもえぐい点数で自己主張をつらぬくというシーンがしばしばあらわれ、現代の若者らしいしたたかで軸のぶれぬ審査員ぶりを見せてくれたのが心強かった。それをふくんで、16年という賞の生命力を感じさせられたものである。

■表彰式開催中止のお知らせ
令和2年3月22日(日)に予定しておりました
愛するあなたへの悪口コンテスト表彰式は
新型コロナウイルスの感染が拡大している
状況を受け、開催を中止させていただきます
■これまでの入賞作品
これまでの入賞作品こちら
■お問い合せ
〒427-0022 静岡県島田市本通三丁目6-1
(地域交流センター歩歩路内)
(株)まちづくり島田
「愛するあなたへの悪口コンテスト」
実行委員会
TEL.0547-33-1550 FAX.0547-33-1565
 
■大 賞
無条件降伏の国には強い女が育つ
黒飛 義竹(広島県広島市)
■準 大 賞
尋問の始まる予感 妻の酌
PN かきくけ子(岐阜県岐阜市)
■島田市長賞
特売日 妻のうごきは ラガーマン
PN しげちゃん(北海道北広島市)
■入 賞
風呂の鼻歌は、オタマジャクシが全部溺れ死んでいる。
PN 時のアオ(高知県高岡郡)
ケチャップで 「チンして」とある オムライス
PN ロマン派(北海道札幌市)
夫を無視する蚊
PN 後期青年(大阪府枚方市)
妻からの浮き輪は無いと心得る
PN 畑 道行(長野県北安曇郡)
■島 田 賞(島田市在住の方対象)
「無力」とは妻に無言で捨てられる私物をただ眺めている様
PN ノブリンコ(静岡県島田市)
■高校生審査員賞
オレの後 トイレで海女に なる娘
PN コタラフ(茨城県水戸市)
■スクール大賞(小・中・高生対象)
今欲しい物みんな持ってるから買ってといったら、
みんなって何人と聞かれる。みんなはみんなだよ。
小澤 紗良(目黒星美学園中 東京都世田谷区)
■スクール賞(小・中・高生対象)
クリスマスが近づくと礼儀正しくなっていく弟
齋藤 大地(島田工業高 焼津市)
授業中先生が1番楽しそう
名波 優亮(島田工業高 島田市)
喧嘩中でも美味しい弁当
成田 光太(島田工業高 島田市)
開幕だ ファッションショーだ 参観日
髙橋 幸桜(蛇田小 宮城県石巻市)
 (第16回応募総数5,477) 
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■第16回コンテストの様子

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